学び直しと言っても、その方法はさまざまです。
本を読むことはもちろん学びですし、内容によってはYouTubeを見ることも学びです。はたまた大学院へ入って修士号の学位を得ることも重要な学びです。
そのため、学び直しにどのような方法があり、目的や段階に応じてどう使い分けていくといいのかをあらかじめ整理し理解しておくことが大切です。
学び直しのさまざまな方法をあらかじめ理解しておくことで、衝動的に始めて時間とお金をムダにする可能性を減らすことができます。
「思い立ったが吉日」という言葉がありますが、例えば何かを学びたいと考えて詳しく調べないままで高額な資格スクールや大学院へ入ってから、自分には合わなかったと思っても後の祭りです。
学び直しの目的と段階に応じた学び方についてご紹介します。
ぜひとも最後までご覧ください。
結論
- 学び直し方法マトリクスから自分の学び直しの目的と立ち位置を知り、方法を選択しましょう!
- インプットは大切ですが、アウトプットをより意識しましょう!
目的と段階で学び直し方法は変わる
一口に学び直しと言っても、さまざまな方法があります。
すでに明確な目的が決まっているのであれば問題はありませんが、そうではない場合はどうやって学んでいくかは非常に大切な要素です。
学びの方法ひとつで成果は変わってきます。学びの目的と段階に応じた方法を選択して有意義な学びにしていきましょう!
学び直し方法マトリクス
学び直し方法マトリクスを作成しました。
横軸は、
右側がビジネススキル、左側が教養スキル
となっています。
縦軸は、
上側がアウトプット、下側がインプット
となっています。
もちろん、横軸も縦軸もどちらがいいとか悪いという話ではありません。
あなたの目的によって横軸は変わりますし、学びの段階によって縦軸は変わります。
縦軸は、下側(インプット)から徐々に上側(アウトプット)へ移動していくというイメージです。
インプットをいつまでも繰り返していても、内容があまり身に付かず、いわゆるノウハウコレクターと言われる人になってしまうだけです。
例えば、YouTubeでビジネス系の動画をずっと見ていますと、それだけで勉強した気になってしまいますが、動画を見るだけでは不十分です。実践(アウトプット)してこそ価値があります。
その点には十分にご注意ください。
具体的には、ビジネススキルとして簿記・会計を学びたいと考えた場合のステップを考えてみましょう。
- ステップ1:
会計の一般書を読んでみる
・・・読書(ビジネス書) - ステップ2:
会計の説明動画をYouTubeで見る
・・・YouTube・オンライン講座 - ステップ3:
簿記の資格試験を勉強して受験する
・・・資格試験 - ステップ4:
大学院へ入って会計学を専攻する
・・・大学・大学院
といったイメージです。
もちろんステップ1と2は逆または同時並行になってもかまいませんし、ステップ4までは多くの方にとって現実的ではないかもしれません。
さらにステップ3の資格試験の中だけでも簿記3級⇒2級⇒1級と細かく分かれます。
ただこうして目的と段階に応じて方法をステップアップしていくことをあらかじめイメージしてから学び始めた方が効率的な学び方ができます。
それでは、個々の内容をもう少しみていきましょう。
読書(ビジネス書)

ビジネス書の読書は社会人の学び直しにとってもっともなじみ深いもののひとつです。
だれでも一度は話題のビジネス書を書店で手に取ったり実際に購入して読んだことがあるのではないでしょうか。
多くのビジネス書は、実際にビジネスをしている人や会社を作った人、その道の専門家の方などが、長いキャリを通じて経験してきたことや考えてきたことを1冊にまとめてくれています。
それを1000円から高くてもせいぜい3000円くらいで買うことができ、数時間から数日ほどあれば読むことができます。面白いと思ったところなどは繰り返し何度でも読むことができます。
読書ほどコスパのよい自己投資はないと言っても過言ではありません。
学び直しの第一歩は読書から入ることをおすすめします。
また最近では読む文字通りの読書だけではなく、オーディブルなどの聞く読書もあります。こちらも合わせて使ってみるとよいでしょう。
新しい分野を学び始めるときのポイントとしては、入門書を3冊読むことをおすすめします。
その理由は、
- 著者によって違った角度から書いているため、さまざまな視点からその分野を理解できる
- 著者が違っても共通で書かれている内容は大切な点であることが認識できる
ためです。
YouTube・オンライン講座

YouTubeは登録者数の多いエンタメ分野のチャンネルが人気ですが、最近はさまざまな分野の専門家の方が動画をあげており、手軽に学べるコンテンツが充実しています。
特定の分野を一貫して学ぶためには再生リストを利用するなどの工夫が必要ですが、無料で学ぶためのステップとしては重宝できます。
また、UdemyやJMOOC、Schooなどの無料または比較的低い金額で学べるオンライン講座を集めた教育系のサイトも増えています。
とくにUdemyは幅広いジャンルについて学ぶことができますので、興味のある方は一度検索してみると面白いです。
データサイエンスやプログラミングなどから、ビジネススキル、デザインや写真、音楽など多種多様なコースが存在します。
読書(教養書)

教養書の読書は仕事とは直接関係がない分野の読書です。
具体的には歴史や文学、哲学や芸術、科学に宗教などの分野です。リベラルアーツとも言われます。
ビジネス書を読むとノウハウを知ることができるのに対して、教養書を読むことで自分の頭で考える力や新たなアイデアを生み出す力を養うことができます。
現代社会は先を見通すことができない複雑化した社会です。正解がひとつではなく、その時々の状況に応じて正解を考え導き出すために必要な能力です。
わかりやすいノウハウとは異なり、抽象的であり、すぐに身に付けることが難しい力でもあります。
そのため、特に長い年月をかけて時代の荒波を乗りこえてきた古典と言われる本を読むことをおすすめします。
とっつきにくい印象があるかもしれませんが、読んでみると意外と面白かったり考えさせられる部分が多いです。
古典はマンガ版もありますので、まずはマンガ版からですと取り組みやすいでしょう。
また、リベラルアーツに限った教養書以外に趣味の分野の本を読んでもいいでしょう。
趣味の分野であれば単純に面白く読めますし、人生が豊かになります。同じ趣味を持つ人との共通の話題にもできます。
資格試験

資格試験は、簿記やTOEICなどの多くの方になじみのある身近な資格から、行政書士や社会保険労務士、税理士などの難関資格まで本当に幅広くあります。
勉強に必要な期間は、数カ月からものによっては数年単位と資格試験によって大きく異なります。
特に難関資格に挑戦しようと考えてみえる方は人生設計含めて考える必要があります。
資格は取るだけで仕事ができるわけではありません。その点には十分に注意が必要です。
取った先のことも考えておかなければいけません。
とは言え、資格は自分自身の専門性を示す有効なツールであることは確かです。
歴史の長い資格ではカリキュラムが整っていますし、その分野を勉強しようと思った際に活用することは有用です。
インプットだけではなく、多くのアウトプットもできますし、資格試験によっては論述や口述試験などもあります。
自分の専門性を高めることや、他の分野を学ぶことなどに積極的に利用すべきと考えています。
大学・大学院

大学や大学院へ入って学ぶという選択肢もあります。
ただし時間やお金の面で敷居が高いのは事実です。
しかし、通信制大学や科目等履修生、夜間や週末だけの社会人向け大学院などを利用することで働きながらでも学ぶことはできます。
大学や大学院では知識やスキルだけではなく、人脈や働きながら大学で学んだという貴重な経験を得ることができます。
また資格試験の受験資格を得たり、一部免除を得ることもできます。
ある程度の金額がかかる話ですので、自分の目的に応じて慎重に調べてから入ることをおすすめします。
セミナー・講演会

有名な経営者やコンサルタント、その道のエキスパートの方などが業界のトレンドや最新事情について論じたり、ある分野の内容について1から説明してくれるセミナーや講演会も重要な学びの場です。
以前であれば、セミナーや講演会は東京や大阪などの大都市へ行かないと聞けませんでしたが、今ではオンラインで開催されるものが増えています。
金額は内容や開催者などによって安価なものから高価なものまであります。
自分が学びたい分野の入門的なセミナーを受けて、もっと学ぶべきかを考えてもいいでしょうし、著名な方の講演を聞いてモチベーションアップにつなげるといった使い方もいいでしょう。
オンラインサロンやコンサルティング

オンラインサロンやコンサルティング勉強会、交流会もここ最近で非常に増えました。
特定分野に特化したオンラインサロンや勉強会であれば目的を同じにした方々が集いますので、情報収集や周りの方々に触発されるという機会を得やすいです。
その中で自分が発信したり、講師役を担うと大きなアウトプットの場として利用できます。
また、個人向けのコンサルタントやコーチングであれば、個人の状況に応じた適切な問いやアウトプットを要求してもらえますので、大きな学びの場にできます。
言うなれば大人の家庭教師でしょうか。
ただし注意点としてはネット上では詐欺に近いようなことをされる方もいるのが事実ですので、相手側がしっかりとしたノウハウを持っている方かどうかが重要です。
自分の知っている人に頼むのが一番いいでしょうが、なかなか適当な人がいないでしょう。
そうした場合はスキルのオンラインマーケットであるココナラで探すといいでしょう。
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プログラミングに特化しているのであればMENTA(メンタ)を使うことをおすすめします。
気軽にプロに聞ける!
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興味がある方はどういった方が実際にいるかを検索してみましょう。
教養や趣味の習い事

教養や趣味の分野で特に実技が重要な内容はその道のプロに習うといいでしょう。
具体的にはヨガやゴルフといった体を動かすものや、ワインやコーヒーなどのテイスティングをしながら学ぶと理解が深まる分野です。
どれも教室などで対面で学ぶともっともわかりやすいですが、今ではオンライン教室もたくさんあります。
オンラインであれば場所を気にすることなく学ぶことができますので、非常に便利になりました。
また、ここでも同じ内容を学ぶ方々との横のつながりを得ることもできますので、一石二鳥です。
まとめ

目的と段階で学び直し方法は変わります。
方法によって必要な金額も変わってきますので、自分の目的と段階に応じて上手く使い分けることができるようになりましょう。
そしてインプットは重要ですが、アウトプットをより意識して学びを行いましょう。
実践(アウトプット)できなければ意味がありません。
学んだことはどんどん実践していきましょう!