学び直しが重要なことに異論がある方は少ないでしょう。
現代は人生100年時代と呼ばれる長寿社会となっています。現在50歳以下の方々は100歳近くまで生きることになると推定されています。
人生100年時代においては、これまでよりも長い期間を働く時代になっていきます。
そんな時代を生き抜くためには、何歳からであっても学び直しを行い時代の変化に対応していくしかありません。
しかし、「何を学んだらいいのだろうか?」と迷ったり悩んだりする人も多いです。
自分で決めた目的を持たずに、周りの人がやっているからや流行っているからといった理由で何かを学び始めても長続きはせず成果は得られません。
学び直しすべきことを選ぶための3つの基準と
- 自分の専門分野の深掘り
- これから必要になるべき分野
- 自分が好きで興味関心がある分野
これから学び直すべき5つのジャンルを
- ITの知識
- 会計の知識
- お金の知識
- 語学の知識
- 教養の知識
ご紹介します。ぜひとも最後までご覧ください。
結論
- 学び直しをする内容は3つの基準軸に沿って考えると出てくる!
- おすすめする5つのジャンルの基礎は押さえましょう!
学び直しをするための3つの基準

学び直しをするためには戦略を持って、取り組む内容を決めましょう。
周りの人たちがやっているからや流行っているからといった理由で決めるべきではありません。
戦略とは、達成したい目的がある時、自分が持っている資源を何に集中するかを選ぶこと
それでは達成したい目的は、どういった基準で決めるべきでしょうか?
考えられる基準軸は3つあります。
- 自分自身の専門分野の深掘り
- これから必要になるべき分野
- 自分が好きで興味関心がある分野
こうした基準軸に沿って考えれば自然と取り組むべき内容が見えてきます。
達成したい目的が決まれば後は資源、特に時間を集中投下しましょう。
自分の専門分野の深掘り

最初に考えるべき内容は自分自身の専門分野の深掘りです。
社会人になって日が浅い人であっても毎日その仕事をしてお金をもらっている以上は、その道のプロです。
まずは今の仕事に関する分野を極めてみましょう。
「自分には専門分野なんてない」と言われる方もいるかもしれません。
ただそんなことはありません!
自分の仕事をしているうえで当たり前のことであっても、関係していない方にとっては当たり前ではないことは数多くあります。
学問的な意味での専門分野でなくても、仕事をするうえでの専門分野はたくさん存在します。
- WordやExcelといったソフトの使い方、使いこなし方
- 営業ができる(モノを売ることができる)
- わかりやすい資料を作れる、装飾できる
- 決められた規定に沿って伝票処理と入力ができる など
例えば、WordやExcelといったソフトの使い方であっても使いこなせることは十分なスキルですし、営業ができる(モノを売ることができる)ことも素晴らしい専門分野です。
自分にとっての専門分野を深掘りするためには、資格試験の活用をおすすめします。
特に歴史があって世間の認知度が高い資格試験がいいです。
今さら資格なんて取ってもと思われるかもしれませんが、資格試験は実によくできています。
長年のプロセスを経ている資格試験は、必要な勉強をすれば合格できるようになっています。
また科目構成についても必要な内容が網羅されています。
そして資格試験に合格すれば、周囲に対しての権威性になり得ますし、自分自身に対しての自身にもつながります。
仮に合格しなくても、資格試験の内容をひととおり勉強するだけでも体系的な学びを得ることができます。
自分自身の専門分野を深掘りするために資格試験にチャレンジしてみましょう!
例えば以下のようなものが考えられます。
- 人事や総務関係の方・・・行政書士、社会保険労務士
- 経理関係の方・・・簿記1級、税理士の各科目試験
- 営業関係の方・・・販売士、中小企業診断士
- 技術関係の方・・・各分野の技術系資格や技術士 など
こうした難関資格だけではなく、WordやExcelなどのソフトであればMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)であったり、デザインであればカラーコーディネーターなどの検定もあります。
始めの一歩としてはハードルを低く設定する方が始めやすい方もみえるでしょう。
これから必要になるべき分野

2つ目はこれから必要になるべき分野の勉強です。
これから必要になるべき分野も、当然ですが個々のおかれた状況によって異なります。しかし、この2つはどんな人にとっても必要な内容です。
- お金の勉強
- 最新技術トレンドの勉強
お金の勉強
日本人は学校でお金について学ぶ機会がありませんでした。
しかし社会に出ると当たり前のようにお金に関する知識が必要になります。
例えば
- 給料における税金や社会保険料の天引き
- 年末調整
- 確定申告
- カーローンや住宅ローン
- 株式投資 など
これらは誰も教えてくれませんので自分で学ぶ必要があります。周りの人たちもあまりわかっていないでしょう。
特に2019年に老後資金2000万円問題が話題となってからはニュースや新聞などでよく見聞きします。
知らないと損をすることばかりですので、すべての人に勉強することをおすすめします。
最新技術トレンドの勉強
現代は技術の進歩のスピードがどんどん速くなっています。
毎年のように新しいキーワードが登場します。
仮想通貨やブロックチェーン、AI、IoTといったワードはすでに多くの方が聞いたことはあるでしょう。ただそれがどんなものかを説明することができるでしょうか?
さらに最近はNFTやメタバースといった新しいキーワードもよく見聞きします。
これらの内容については、今後われわれの生活に大きな変化を及ぼすかもしれませんのでどんなものなのかの概要を知っておくだけでも価値があります。
知らないものや新しいことに対して毛嫌いせずに興味をもって調べてみたり、扱ったりすることは大いに勉強となり、いい経験にもなります。
自分が好きで興味関心がある分野

最後は自分が好きで興味関心がある分野です。
学び直しというより、半分は趣味の勉強になるかもしれません。しかしある意味ではいちばんモチベーションを高く保って勉強できる内容になります。
興味関心がある分野も人によってさまざまです。
例えば、私の場合は以下のような感じです。
- 将来が不安なのでお金や投資について勉強してみたい
- プログラミングや動画編集などの副業スキルに興味がある
- 歴史や地理が好き
- お酒やコーヒーについても勉強してみたい
自分が好きで興味関心が分野であれば、勉強することは苦になりませんしどんどん進めることができます。
加えて何かを学ぶと、分からないことやさらなる興味関心が湧いてきますので学びのいい循環が生まれます。
そして本を読んだりするだけではなく、実体験を通じて得られる学びも数多くあります。
例であげました投資やプログラミングは実際にやってみるのがいちばんの学びです。
歴史や地理であれば現地へ行ってみる、お酒やコーヒーでもさまざまな種類のものを実際に飲んでみるということができます。
趣味や教養といった内容であっても、学びを深めれば人生が豊かになりますし話題にもなります。
楽しみながら学びことも十分に意義があります。
これらからの時代に学び直すべき5つのジャンル
次にこれからの時代に学び直すべきジャンルについて説明します。
それは社会人として必要な以下の5つです。
- ITの知識
- 会計の知識
- お金の知識
- 語学の知識
- 教養の知識
当たり前の内容かもしれませんが、この5つの知識について自信がある方はどのくらいみえるでしょうか?
普段の仕事を通じて断片的には知っているということが多くはないでしょうか?
自分の仕事に直接かかわるような専門分野でなければ、基本的な知識を押さえておけば、まずは十分です。
基本的な内容であれば習得も早いです。土台をしっかりと固めておきましょう。
ITの知識

情報があふれている現代ではITの知識は必須です。
スマホやパソコンを使ったことがない方はいないでしょう。
しかしただ使えることと、その内容を理解していることには大きな差があります。
ITに関する基本的な知識はすべての方が学んでおいた方がいいです。
GAFAMを中心とするテック企業による技術の進歩のスピードはどんどん速くなっています。
ITに関する基本的な知識がなければ新しい技術やサービスの内容を理解することが難しくなってしまいます。
具体的には、ITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験を勉強するといいです。
ITやセキュリティに関する基本的な知識を身に付けることができます。
まずはここまでで十分ですが、さらに興味がある方は基本情報技術者試験や応用情報技術者試験にトライしてもいいでしょう。
資格試験だけではなく、プログラミングを学び自分でコードを書いてみるとより面白くなります。
その時には自分が作ってみたいものを考えて、作ってみたいものに適したプログラミング言語を学ぶことが有用です。
プログラミングと一口に言ってもさまざまな言語がありますので、その点には注意が必要です。
会計の知識

会計はビジネスにおける言語とも言われています。
会社の業績を正しく理解するために、社会人としてはぜひとも身につけておきたいもののひとつです。
会計がわかれば、会社の業績がわかるようになるだけではなく、他社と自分の会社を比較することで自分の会社の位置づけがわかります。
そのため、働くすべての人が学ぶべきことと言えます。
特に
- 投資をしてみたい人
- すでに投資をしている人
- 転職を考えている人
にとっても必須の知識です。
会計の基本的な知識を身に付けることができれば、経済ニュースなどの理解も深まります。
具体的には簿記とビジネス会計検定を勉強するといいです。
簿記とビジネス会計検定の違いは、簿記は財務諸表をつくる側の知識を、ビジネス会計検定は財務諸表を読み分析する知識を求められます。
どちらもまずは3級を勉強すれば十分です。
自社や他者の業績について理解が深まりますのでぜひ勉強してみてください。
お金の知識

3つ目はお金の知識です。
これから必要になるべき分野でもご説明した通り、これからの時代では誰しもお金の知識が必要になります。
過去には働けば年々給料があがり、ローンを組んで住宅を買い、定年退職は悠々自適な老後を送るというモデルがありましたが、現代では通用しません。
医療技術などの向上によって平均寿命は延びていますが、少子高齢化によって老後にもらえる年金は減っていくことが予想されています。
こうした現代を生き抜くためには自分自身でお金に関する知識を学び、リスクを取って投資をしたり、副業をしたりしなければなりません。
政府もNISAやiDeCoといった投資に対する税金を優遇する制度を設けていますし、副業は大企業でもどんどん解禁となっています。
投資にはリスクがありますが、それを恐れて何もしないことの方がリスクがあります。
知らないことは怖いことですが、自分で学び適正なリスクを取ることは怖いことではありません。
具体的には、FP(ファイナンシャルプランナー)を勉強するといいです。
税金や不動産、金融商品などについて広く学ぶことができます。FPも簿記などと同じくまずは3級を学べば十分です。
また有名であるので、多くの方がご存じかもしれませんが、両学長 リベラルアーツ大学というYouTubeチャンネルはお金の勉強をするには最適のYouTubeチャンネルです。
平日は毎日更新されており、お金に関するさまざまな内容についてわかりやすく説明してくれていますので、一度見てください。私は毎日欠かさず見ています。
語学の知識

4つ目は語学の知識です。
自動翻訳機能は年々向上していますが、これだけグローバルな時代に海外の方とのコミュニケーションにおいて英語を中心とした語学の知識は必須です。
会話は難しくても、メールや書類での読み書きは必要という方も多いでしょう。
また仕事で直接使うわけではないけれど、社内の昇格要件にTOEIC何点以上というような規定がある会社の方もみえるでしょう。
私もそのひとりで、私が勤める会社はTOEIC600点以上が必須でしたので、TOEIC600点以上を目指して勉強をしました。
他の勉強でもそうですが、特に語学の勉強ははじめる前にまずは目的をはっきりさせることが大切です。
会話をしたいのか、読み書きができればいいのか、TOEICなどの試験である程度の成績が必要なのかで勉強する方法はずいぶんと変わってきます。
目的をはっきりとさせたうえで勉強方法を考える必要があります。
そうしないとムダとは言いませんが、効率の悪い勉強をすることになってしまいますので注意が必要です。
英語を学ぶのであれば、スタディサプリがおすすめです。
日常英会話コースやビジネス英語コース、TOEIC対策コースと目的に合わせて選ぶことができます。
教養の知識

最後は教養の知識です。
一般常識と言ってもいいかもしれません。中学校や高校で学んだ社会科の知識があればかなりの部分をカバーできます。
と言いますのも、私の個人的な経験では有名大学を卒業している方であっても中学校や高校で学んだはずの社会科の知識が欠落している方がかなりいて驚きました。
特に歴史を知らないと現代社会で問題となっていることについて正確に理解することが難しくなります。
受験勉強のように年号を暗記する必要はありませんが、歴史の流れを知り、理解することが大切です。
歴史を学ぶ場合、まずはマンガ版の歴史の本を読むことをおすすめします。
マンガですのでハードルは低いうえ、イメージができますので理解がしやすいです。文庫版のシリーズもありますので気軽に読んでみましょう。
特に明治以降の近現代は知っておくべきです。もう少し本格的に勉強してみたい方には、スタディサプリがおすすめです。
中学校の社会科や、高校の日本史、世界史、政治経済などさまざまな科目があります。これらの授業をひととおり聞くだけでかなり理解が進むはずです。
一度の講義は短時間ですき間時間でも聞けますし、人気講師の授業は単純に面白いです。社会科以外の各科目の講義や簿記などの資格の講義もありますので、非常にお得です。

まとめ

学び直しをするための3つの基準と学び直しにおすすめの5つのジャンルについてご説明しました。
学び直しすべきことを選ぶための3つの基準
- 自分の専門分野の深掘り
- これから必要になるべき分野
- 自分が好きで興味関心がある分野
これから学び直すべき5つのジャンル
- ITの知識
- 会計の知識
- お金の知識
- 語学の知識
- 教養の知識
何をするにしても、まずは行動することが大切です!
この中から何かひとつでも学び直しを始めてみてはいかがでしょうか。