社会人の方が読書や資格試験、さらには大学や大学院で教育を受ける「学び直し」。
人生100年時代と言われる現代において、学び続けることで新たな知識やスキルを獲得したり、アップデートすることが重要になっています。
近年では政府が社会人の学び直し教育に力を入れ、普及や促進を図る政策を掲げています。
学び直しをすることによってキャリアアップやキャリアチェンジに期待を抱く方も多いです。
しかしその一方で、
- 「本当に学び直しでメリットを得ることができるのか?」といった疑問の声
- 「普段の業務が忙しくて学び直す時間が取れない」といった切実な声
があるのも事実でしょう。

社会人の学び直しについてそのメリット5つと課題2つをご紹介します。
学び直しには多くのメリットがありますのでおすすめです。
課題には注意しつつ小さなことからでも始めていきましょう!
結論
- 社会人の学び直しにはメリット多数!
やらない人はいますので行動した分、差がつきます。 - 今すぐ始めて差別化を図りましょう!
学び直しの5つのメリット

まずは社会人の学び直しでよく聞く「リカレント教育」と「リスキリング」について確認をしましょう。
リカレント教育とは、仕事を辞めて学ぶことであり、リスキリングとは仕事をしながら学ぶことです。
学び直したいことが明確であり、金銭面を含めた計画がない限りはリスキリングをおすすめします。

社会人の学び直しにはメリットが大きく5つあります。
- キャリアアップにつながる
- 社会人視点で学び取れることがある
- 転職や副業につながる
- 人脈が広がる
- 自信が付き自己肯定感が高まる
5つのメリット以外にも、知的好奇心が満たされたり、学ぶこと自体を楽しく感じることがあります。
会社から命じられて半強制的に勉強する資格試験は該当しないかもしれませんが、本来興味関心のあることを学ぶこと自体は本当に楽しいものです。
また5つのメリットと重複する部分がありますが、周りの人たちと差別化できるという点も見逃せません。
社会人が1日のうち、仕事以外の学びにどれくらいの時間を費やしているかご存じでしょうか?
何と・・・平均で6分!

平均6分と聞いてどう感じるでしょうか?かなり衝撃的な数字です。
社会人の平均勉強時間が6分なのには理由があります。
社会人で仕事以外の時間に勉強している人は4.5%であるためです。
残りの95.5%の人は普段、仕事以外で勉強をしていないということです。
つまり、仕事以外で勉強すること自体が他の大勢の方々に対して差別化できるということです。
これだけでも学び直しをする十分な理由ですが、他にもメリットがありますのでみていきましょう。
キャリアアップにつながる

キャリアアップにつながることは、学び直しの最大のメリットと言えます。
普段の仕事で使う知識やスキルの深掘りをすることでより高い専門性を身に付けることができます。
いわゆるその道の専門家になることができます。
- 経理業務を行っている方が簿記1級を取得したり、税理士試験に挑戦する
- エンジニアの方がそれぞれの専門分野で技術士試験に挑戦したり、博士号の学位を得たりするなど
資格や学位はなくてもできる仕事が多いですが、権威性という意味においては資格や学位があった方が専門性が明確になり、周囲に対して専門家であることを認識されやすくなります。
社会人としての視点で学び取れることがある
2つ目のメリットは社会人としての視点で学び取れることがある点です。
日本の就労環境では、多くの方が大学進学し新卒で企業に就職しています。
学生時代では学んでいることが社会に出て役立つのかどうかを判断することが難しかったですが、社会人の場合はすでに働いた経験がありますので、学んだことが実務に役立つのかどうかを判断できます。
さらには、実務でこうゆうことに困っている、だからこれを学ぼうというように目的を明確にして学ぶことができます。
目的を明確にして学ぶことで、学んだことが役立つ実感もすぐに得ることができますので、学ぶモチベーションの維持にもつながります。
普段の業務でExcelでの集計に膨大な時間がかかる
↓
これを何とかしたい
↓
Excelのマクロ機能を学んだり、プログラミング言語であるPythonを学ぶことで多くの集計業務を自動化する など
転職や副業につながる
現在の仕事の専門性を高めること以外に、他に興味関心があることを学び、転職や副業につなげるということもできます。
技術の進歩が年々速くなっている現代では、5年後10年後に今と同じ仕事がある保証はどこにもありません。
AIやロボットに置き換わる仕事もたくさん出てくることでしょう。
そのため、あえて現在の仕事とは別のことを学ぶということも効果的と言えます。
- プログラミングを学んで転職する
- 自身で業務を請け負って副業する
- 難関資格に挑戦し、合格したらそちらの道に進むなど
現代はPCとネット環境さえあれば、さまざまなことを学べますし仕事を個人で請け負うことも容易です。
人脈が広がる
社会人向けの大学や大学院に入って学ぶことで人脈を広げることができます。
大学や大学院はハードルが高くても、今はオンラインサロンも多くあります。
そうしたコミュニティに入ってで学ぶことで、さまざまな年代や職業の方々と交流できます。
人脈が広がるだけはなく、同じ志を持って学んでいる方たちと交流することは学ぶモチベーションの維持にも大きく影響します。
コミュニティに入ることが難しくても、SNS(特にTwitterがおすすめ)で学んでいることを日々発信するだけでも、同志を見つけることができますので効果があります。
一人でコツコツと独学することも素晴らしいことですが、さまざまな方とオンライン上であっても交流し学びあうことができることも現代のメリットと言えます。
自信が付き自己肯定感が高まる
最後のメリットは、学び直しをすることで自信が付き自己肯定感が高まることです。
仕事でも学びであっても、目標を立て、目標を達成するために計画を作り、目標を実現することができれば内容の大小はあっても自信が付きます。
特に資格試験のように合否が出たり、TOEICのように点数が出るものであれば目標達成できたかどうかが明確にわかります。
目標達成できれば自己肯定感が高まり、さらに上位の目標を立てるモチベーションにもなるでしょう。
良いスパイラルが回りだします。
ひとつだけ注意するべきこととしては、手段と目的を間違えてしまうことです。
特に資格試験に挑戦する際は、資格取得はあくまでも手段です。
自身で立てる目的のために資格を取るのであって、取れそうな資格を手当たり次第に取るようなことにならないようにしましょう。
学び直しの2つの課題

たくさんのメリットがある学び直しですが、もちろん課題もあります。それはずばり時間とお金です。
- 時間:仕事との両立が難しい
- お金:ある程度の費用がかかる
時間の課題:仕事との両立が難しい
働きながら学ぶことの最大の課題は、学ぶ時間の確保です。
何かを学び始めたものの、仕事が忙しく途中で断念してしまった経験がある方は私だけではないでしょう。
仮に大学や大学院で学ぶ場合は、カリキュラムが決まっていますのでカリキュラムに合わせる必要があります。
突発の業務などがある場合は出席ることが難しくなる場合もあるでしょう。
明確なカリキュラムがない場合は、勉強する時間の捻出が課題です。
時間は有限ですので、新たなことを始める場合は今までしていた何かを辞める必要があります。
辞めるべきことでおすすめなのはテレビとゲーム、スマホです。
そして勉強する時間はできれば朝、確保するとよいです。
夜ですと仕事の兼ね合いで帰宅時間は一定ではないでしょうし、何より疲れているはずです。
そのため朝に1時間などと決めて継続することが有効です。

お金の課題:ある程度の費用がかかる
学び直す内容や、方法によっても異なりますが、何をするにしてもお金はかかります。
特に大学や大学院で学ぶ場合は、100万円単位の大きな金額が必要になります。
大学や大学院へ行かないにしても、資格スクールであってもある程度の金額は必要になります。
そのため、大学や大学院、資格スクールを検討する場合は必要な費用について詳細に調べることが大切です。
費用の課題を克服する方法としては、厚生労働省の教育訓練給付金制度があります。
大学や大学院、資格スクールで学ぶ以外であっても、書籍やセミナー、オンラインサロンに参加するには費用がかかります。
それぞれの内容によりますが、書籍などは数千円からせいぜい数万円で足りるでしょう。
最近はYouTubeを使えば無料であっても、かなり専門的なことを学ぶことも可能です。

まとめ

学び直しにはメリットがたくさんあります。
学び直しを始めるだけでも95.5%の方とは差別化ができます。
人生100年時代と言われる現代を生き抜くためには、学び直しを行って専門性を高めたり、違うことを学ぶことが不可欠です。
思い立ったが吉日、最初は小さなことであってもいいので、学び直しを始めましょう。